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多言語の電話対応をAIで受ける英語・中国語の問い合わせで先に決めておくこと

AI受付・AI電話公開日 2026年10月24日株式会社ネイティブクリエイション

多言語の電話対応をAIに任せるとき、最初に決めるのは対応する言語の数ではありません。外国語でかかってきた電話に、AIがどこまで相手の言葉で答え、どこから日本語で記録して人に回すか。その線引きです。

営業時間、場所、予約の空き、料金表に載っている金額。答えが決まっている質問なら、AIは相手の言語のまま答えられます。一方で、キャンセルの例外やトラブル、契約にかかわる話は、言葉が通じても判断するのは人です。ここが決まっていれば、言語の切り替え方も、記録の残し方も、折り返しの方法も、ほとんど自然に決まります。

何語が来るかは、記録を見ればわかる

「英語と中国語と韓国語があれば大丈夫だろう」と決める前に、これまで外国語の問い合わせがどう来ていたかを見ておきます。電話の取り次ぎメモ、問い合わせフォームやメールの言語、Webサイトのアクセス解析で見える閲覧者の国。このあたりから、だいたいの傾向はつかめます。

見ていると気づくのが、英語でかけてくる人が英語圏の人とは限らないことです。アジアやヨーロッパからの旅行者が、共通語として英語で電話してくることはよくあります。発音もまちまちなので、試すときは英語を母語にしない人の英語でも確かめておきます。

中国語も、標準の中国語(普通話)と広東語では話し言葉が違います。どちらで来ることが多いかで、確かめる中身が変わります。

言語の切り替えは三通り

電話で言語を切り替える方法は、大きく三つあります。

切り替え方かけた側の手間向いている場面気をつけること
言語ごとに電話番号を分ける番号を選んでかけるだけ海外向けのサイトやパンフレットに別の番号を載せられる番号を知らずに代表番号へかけてくる人がいる
最初の音声案内で言語を選んでもらうボタン操作がひと手間来る言語が少なく、決まっている案内が長いと切られる。日本語の人も毎回聞くことになる
話しかけられた言語で返す何もしなくていいいろいろな言語が来る短い相づちや雑音で言語を取り違えることがある

AIが自然に話せるなら、三つ目がいちばんかけた側に優しい方法です。ホテルのロビーのAIコンシェルジュでも同じことが言えて、まず言語を選ばせる方式は素通りされやすい、という話をホテルのAIコンシェルジュの解説にも書いています。

ただ、三つ目には三つ目の落とし穴があります。それが次の話です。

迷ったら日本語、と決めておく

当社のWebの受付で話しているAIコンシェルジュ「アイカ」には、言語についてこんな決まりを入れています。

日本語のお客様が「あ、はい」と言っただけで、急に英語や中国語で返事が来たら、それだけで不審に思って切られてしまいます。電話は対面より音がこもり、周りの雑音も入るので、言語の取り違えは起きやすいと考えておいたほうがいい。

外国の方に最初の一言を日本語で聞かせることになりますが、相手が自分の言語で話し始めれば、そこからはその言語で続けられます。最初の挨拶のあとに英語で短く一言添えておく、という手もあります。

名前と番号は、つづりで確かめる

外国語の電話で取りこぼしやすいのは、用件より名前と連絡先です。用件はあとから聞き直せても、折り返し先を聞き間違えたら連絡のしようがありません。

AIに入れておく確認の手順は、だいたい次のとおりです。

日本語どうしでも聞き間違いは起きます。当社の代表電話にAIを入れたときのテストでは、社員が名乗った会社名がまるで違う言葉に聞き取られました。そのときの話は note に書いています。AI電話応対を自社の代表電話に入れてみた。最初の1か月半で直したこと

外国語なら、この手の聞き間違いはもっと増えると思っておいたほうが安全です。読み返しの手順は省かないでください。

記録は日本語で、元の言葉も残す

電話が終わったあとに担当者が読むのは、日本語の要約です。誰から、何の用件で、急ぎかどうか。ここは日本語で届くようにしておきます。

そのうえで、元の言語の会話記録も一緒に残します。要約で「予約の変更」とまとめられていても、元の言葉を見れば、日付を変えたいのか人数を変えたいのかがわかることがあります。担当者がその言語を読めなくても、翻訳にかければ確かめられます。

通知の送り先を、担当者がふだん見ているチャットやメールにする考え方は、日本語の電話と変わりません。AI電話受付を導入する前に決めることに書いたとおりです。

折り返しは、電話でなくてもいい

ここは意外と決めないまま始めてしまうところです。

外国語で受けた電話に、誰がどの言語で折り返すのか。社内に中国語を話せる人がいなければ、電話で折り返すのは難しい。それなら、折り返しはメールにして、翻訳を使って相手の言語で返す、と決めてしまえば迷いません。

決めたら、電話の最後にAIからそれを伝えさせます。「担当者から、メールでご連絡します」と聞いていれば、相手は電話を待ち続けずに済みます。メールアドレスの聞き取りは電話番号以上に間違えやすいので、一文字ずつ読み返す手順も入れておきます。

AIが答えない話を決める

言葉が通じると、AIはつい何でも答えようとします。だから、外国語でも日本語でも、AIが答えない話を先に決めておきます。

料金の交渉や、決まりにない例外の相談。キャンセルや返金の判断。事故や急病、設備の故障のような急ぎの連絡。契約の内容や、法律にかかわる説明。こうした話が出たら、AIは相手の言語で「担当者から連絡します」と伝え、用件と連絡先を記録するところまでにします。急ぎの連絡を誰にどう知らせるかは、日本語の電話と同じ経路に乗せておきます。

金額や日付は、AIが訳しながら言い間違えると、そのまま約束として伝わってしまいます。料金は資料に書いてあるものだけを読み上げ、AIに計算させない、としておくと安全です。

試すときは、その言語を話す人に頼む

最後に、入れる前のテストです。日本人のスタッフが教科書どおりの英語で試すだけだと、本番の電話とはかなり違います。その言語を母語にしている知り合いや、語学のできるスタッフに頼んで、携帯電話から、できれば少し騒がしい場所からかけてもらってください。

試す質問は、言語ごとに五つほどで足ります。実際によく来る質問にしておくのがコツです。

地名の言い方にも気をつけます。英語の電話では、駅名や地名をローマ字読みで言われます。中国語を話す方は、日本の地名を中国語の読み方で言うことがあり、新宿が「シンスー」に近い音で出てきたりします。AIがそれを聞き取れるか、案内するときにどう言うかは、実際に話してみないとわかりません。読み方を登録して直せるかも、このときに確かめておきます。受付サイネージで多言語を試すときの確かめ方は、AIアバターサイネージの費用と選び方にも書いています。

AIコンシェルジュ AICA

読んで気になったことは、AICA にそのまま聞けます

お名前も連絡先も入力はいりません。声でも文字でも話せます。導入の相談になりそうなら、AICA が担当者につなぎます。

電話で話す 050-1725-2350

よくある質問

AIの電話対応は、何語まで対応していればいいですか?
数より、実際にかかってくる言語で使えるかどうかです。これまでの問い合わせの記録から来る言語を見極め、その言語を話す人に試してもらって決めるのが確実です。当社の AICA は日本語を基本に、英語・中国語・韓国語などに対応しています。
日本語で話しているのに、英語で返されることはありませんか?
話しかけられた言語で返す方式では、短い相づちや雑音を外国語と取り違えることがあります。はっきりした文として話しかけられたときだけ言語を切り替え、迷ったら日本語で返す、という決まりをAIに入れておくと防ぎやすくなります。
外国語で受けた電話の内容は、日本語で確認できますか?
用件の要約を日本語で届くようにし、元の言語の会話記録も一緒に残しておくのがおすすめです。要約だけだと細かい言い回しが消えてしまうので、気になったときに元の記録を翻訳して確かめられるようにしておきます。
AIの通訳だけで、契約やトラブルの話まで任せられますか?
任せないほうがいいです。言い間違いや訳し違いがそのまま約束として伝わるおそれがあるからです。契約、返金、トラブルの話は、AIが用件と連絡先を受けて記録するところまでにして、そこから先は人が対応してください。必要なら通訳を手配します。