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美容室・サロンのキャッシュレス決済入れる前に決めることと、お会計を短くする流れ

サロンの予約・集客公開日 2026年11月3日株式会社ネイティブクリエイション

夕方6時、カットとカラーを終えたお客様がレジの前で財布を開いて、「あ、現金これしかなかった」。近くのコンビニまで行ってもらうあいだ、次のお客様は待合のソファで雑誌をめくっている。スタイリストは一人。どちらにも気をつかって、結局10分押す。

キャッシュレスを入れるか迷っているサロンにとって、こういう日はたぶん一度や二度ではありません。それでも入れない理由としては、「手数料がもったいない」「入金が遅いと困る」「機械が苦手」あたりがよく挙がります。

先に書くと、お客様の側はもうかなりキャッシュレスに寄っています。入れるかどうかより、手数料と入金の時期、それにお会計の流れをどう決めるかで、使い勝手が大きく変わります。

財布の中身は、もうカードとスマホ

経済産業省の公表では、2025年の国内のキャッシュレス決済比率は58.0%、金額にして162.7兆円でした。政府は2030年に65%という中間の目標を置いています。

キャッシュレスで払われた金額の内訳は、クレジットカードが82.7%で大半を占め、コード決済(スマホでQRコードを読む払い方)が10.2%、電子マネーが3.7%、デビットカードが3.4%です。

美容サロンについては、ホットペッパービューティーアカデミーが2022年に20〜49歳の男女各2,100人に聞いた調査があります。美容サロンで使ってみたい・今後も使いたいデジタルのサービスは、男女とも1位が「来店前にネットで予約する」(女性71.3%、男性58.0%)、2位が「会計時にキャッシュレスで決済を済ませる」(女性48.6%、男性41.0%)でした。

予約はネット、払うのはカードかスマホ。お客様の頭の中では、この二つがひと続きになっています。

使えなくて不便だった人は、ネイルで5割、美容室でも3割

少し前の調査ですが、同じアカデミーが2019年に、20〜49歳の男女1,344人に聞いています。サロンでキャッシュレス決済ができずに不便に感じたことがあるか(「よくある」「たまにある」の合計)を業態ごとに見ると、次のとおりでした。

業態不便に感じたことがある
ネイルサロン53.7%
アイビューティーサロン48.7%
リラクゼーションサロン43.1%
エステサロン39.6%
美容室・ヘアサロン32.8%

いちばん低い美容室でも3人に1人です。この調査のあとでキャッシュレスを入れたサロンは増えているので、今の割合はもっと低いはずです。ただ、お客様の払い方はこの数年でさらにキャッシュレスに寄りました。使えないお店に当たったときの「あれ?」という感じは、むしろ強くなっていると考えたほうが自然です。

同じ調査では、キャッシュレスが使えるようになると物販の購入やメニューの追加がしやすくなる、と答えた人が4割を超えていました(41.2%)。トリートメントを1本足すか迷ったとき、財布の中の現金で決める人は、まだいます。

入れる前に、お店で決めておくこと

キャッシュレスの導入でつまずくのは、機械の操作よりも、お金の流れのほうです。

まず手数料。決済の手数料は売上から差し引かれて入金されるので、同じ1万円のカラーでも、手元に残る額が変わります。率は決済サービスや契約によって違います。申し込む前に、カード・コード決済・電子マネーそれぞれの率を並べて、月の売上に当てはめるといくらになるかを一度計算しておくと、あとで驚きません。

次に入金の時期。現金ならその日の夜にレジにありますが、キャッシュレスの売上は、決済サービスごとに決まった日に口座へ入ります。材料の仕入れや家賃の引き落としの日と合うか、月末に慌てないかを確かめておきます。

それから、どの払い方から受けるか。金額で見ればクレジットカードが8割を超えるので、まずカードを受けられるようにして、コード決済や電子マネーはお客様の声を見ながら足す、という順番でも困りません。全部を一度にそろえる必要はありません。

細かいところでは、返金のやり方(やり直しで料金を戻すとき)、キャンセル料をどう受け取るか、売上の記録をどう帳簿に回すか。帳簿や税の扱いは、顧問の税理士さんがいれば最初に一言相談しておくと安心です。

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お会計の時間は、思ったより気にされている

2022年の調査には、美容サロンで「もっと短くしたい時間」を聞いた結果もあります(複数回答)。

1位は男女とも「受付」(女性32.6%、男性33.1%)、2位は「会計・支払い」(女性25.7%、男性28.8%)でした。「次回予約」も女性で18.1%、男性で14.0%います。施術そのもの(女性16.1%)より、前後の手続きを短くしたい人のほうが多い。

仕上がりに満足して席を立ったあと、レジの前で小銭を数えて、おつりを待って、次回の日にちを決める。この数分は、お客様にとっては待ち時間です。お会計がカードやスマホのひとタッチで済めば、そのぶん次回の相談に時間を回せます。一人で回しているサロンなら、次のお客様を待たせる時間も短くなります。

お会計が速くなっても、予約の書き写しは残る

キャッシュレスでレジ締めが楽になっても、閉店後の事務がなくなるわけではありません。

お会計のときに決まった次回の予約、LINE や電話で入った予約。これを予約表やポータルの管理画面に手で書き写す作業は、払い方を変えても減りません。忙しい日ほど後回しになり、そのあいだにネットから同じ枠に予約が入ると、ダブルブッキングになります。

お会計をデジタルにしたなら、予約の入口も同じ考え方でそろえておくと、事務はもう一段減ります。お客様がお店の LINE から空いている枠を選び、その予約がそのまま予約表に入る形にしておけば、夜の書き写しはいりません。2回目からのお客様をお店の LINE で受ける考え方はサロンの予約は電話からネットへに、予約のしやすさが来店回数にどう効くかはサロンの売上を上げるなら、予約の入口からに書いています。

よくある質問

現金しか使えないと、お客様は離れますか
現金だけのお店をすぐに離れる人ばかりではありません。ただ、2019年の調査では、美容室の利用者の3割、ネイルサロンの利用者の5割が、キャッシュレスが使えず不便に感じたことがあると答えています。常連さんが黙って合わせてくれているだけのこともあるので、一度お客様に聞いてみるのが確実です。
どの払い方から入れればいいですか
国内でキャッシュレスで払われた金額の8割強はクレジットカードです(2025年)。まずカードを受けられるようにして、次にお客様から聞かれることが多い払い方を足していく順番が無理がありません。お会計のときに「〇〇は使えますか」と聞かれたら、メモしておくと判断しやすくなります。
手数料のぶん、料金を上げたほうがいいですか
上げるかどうかは、お店ごとの判断です。手数料を月の売上に当てはめていくらになるかを出し、メニュー全体の料金を見直すときに一緒に考えると決めやすくなります。カードで払う人だけ料金を上乗せするやり方は、決済サービスとの契約で認められていないことがあるので、契約の内容を先に確かめてください。

出典

  • 経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2026年3月31日公表。2025年のキャッシュレス決済比率 58.0%・162.7兆円。内訳 クレジットカード 82.7%、デビットカード 3.4%、電子マネー 3.7%、コード決済 10.2%。2030年に65%の中間目標)
  • (株)リクルート ホットペッパービューティーアカデミー「美容サロンのDXに関する利用意識・実態調査」(2022年7月26日公表。調査は2022年6月16〜18日、全国20〜49歳の男女各2,100人。美容サロンで利用したいサービス 来店前のネット予約 女性71.3%・男性58.0%、会計時のキャッシュレス決済 女性48.6%・男性41.0%。もっと短縮したい時間 受付 女性32.6%・男性33.1%、会計・支払い 女性25.7%・男性28.8%、次回予約 女性18.1%・男性14.0%、施術 女性16.1%)
  • (株)リクルートライフスタイル ホットペッパービューティーアカデミー「美容サロンにおけるキャッシュレス決済に関する意識調査」(2019年7月11日公表。調査は2019年6月24〜26日、全国20〜49歳の男女1,344人。キャッシュレス決済ができず不便に感じたことがある(よくある+たまにある)ネイルサロン 53.7%、アイビューティーサロン 48.7%、リラクゼーションサロン 43.1%、エステサロン 39.6%、美容室・ヘアサロン 32.8%。物販の購入やメニューの追加がしやすくなる(とてもそう思う+ややそう思う)41.2%)